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人と人との8割の接触削減 指針10のポイント

人と人との8割の接触削減 指針10のポイント

2020.4.25

新型コロナウイルス感染の緊急事態宣言が発令されてから2週間が経過しました。政府の専門家会議は感染拡大阻止のために、「人と人との8割の接触削減」の指針となる10のポイントを発表しました。そこで、私にできるか考えてみました。

1 「ビデオ通話でオンライン帰省」
私の実家は、自宅から歩いて10分足らずのところにあります(子育てのために実家を頼り、その距離の所に住むことにした)ので、県境を越えて帰省する必要はないのですが、仮にその必要があったとして考えてみました。
私は、ビデオ通話自体は最近になってするようになりました。きっかけは、シンガポール在住の友人Mさんとのおしゃべり。この4月の春休み期間中に中学校時代の友人4人で台湾旅行をするつもりでいたのですが、できなくなり、メンバーの一人のMさんが、Zoomでおしゃべりしようと日本組の3人を誘ってくれて初体験。Mさんはシンガポールで教師をしており、新型コロナウイルス感染禍のもと、子どもたちにはZoomでオンライン授業ができているとのこと。顔が見えるので、電話で話す数十倍も楽しく過ごすことができました。
そして、緊急事態宣言後、事務所会議や弁護団会議などでオンライン会議をするようになりました。事務所で、私は「何、Zoom?知ってるわよぉ。」な~んてエラそうに知ったかぶりをしたものの、私自身いまだに自分から招待をしたことがなく、人頼りです。
話を戻すと、仮に、私にZoomの招待メールを送るスキルがあるとして、80歳代後半の母はいまだにガラケーで、しかも、今スマホに切り替えたら、手取り足取り(足は使わないか)教えたとしても操作方法を身につけられるか、甚だ疑問というレベルです。こんな現状では、実家にオンライン帰省などできるはずもありません。オンライン帰省する環境を整えるために、まずリアル帰省をしなければならないことになります。もう少し若い世代の方々の親御さんなら可能なのでしょうね。できる方は是非ビデオ帰省してください。
わが家で可能なエア帰省方法(?)は、こちらはスマホのスピーカー機能を使い、子ども(といってももう大人)といっしょにスマホ越しに母と会話するくらいでしょうかね。ということで、ビデオ通話で帰省は「ザンネーン」(古い)。

2 「スーパーは1人または少人数ですいている時間に」
私は、生協(コープみらい)の組合員なので、基本は宅配で、プラスアルファで買い物をしにスーパーに行きます。
私が利用しているコープみらいの宅配「ウィークリーコープ」では、スマホで注文したものが1週間後に、常温、冷蔵、冷凍で配達されます。最近は、ミールキットという、野菜はすでに刻んであり、ソースで調理済みのお肉と炒めればできあがり、といった簡単な料理キットがあり、とても便利です。赤ちゃんの離乳食、幼児用や高齢者用、アレルギー体質の方用の食品など、いろいろなニーズに応えていますし、お米、水、トイレットペーパーなど、重かったりかさばるものも、玄関まで届けてもらえるので助かります。
https://mirai.coopnet.or.jp/
そのため、スーパーへの買い物は、足りないものや宅配にはない商品を買いに、車で10分くらいのところにあるコープみらいのお店に行くか、駅までの道の途中にあるスーパーに帰宅時に寄るかで、もともと夜に行くことがほとんどです。また、3日に1回くらいしか行っていません。なので、このポイントもそれから小池都知事の「3日に1回」の要請もクリア。(小池都知事は、「3密」とか「3日に1回」と、わかりやすく印象に残る言葉で訴えてくれるのがいいですね。)
ところで、スーパーやドラッグストアの店員さんたちは、欠品に対する口汚い苦情(「おまえがするマスクがあるのに、なんで客に売らないんだ」みたいな)の対応をしたり、1日にたくさんのお客さんのレジ打ちをすることによる感染の恐怖の中で働いていて、その精神的な負担は大変なものであることが紹介されていました。買い物の回数を少なくすることで、少しでも感染リスクの低下に協力したいですね。

3 「ジョギングは少人数で、公園はすいた時間・場所を選ぶ」
テレビでは、東京の大きな公園、有名な公園で、大勢の人がジョギングをしたりしている様子を報道していました。家の中に閉じこもっていてばかりでは、お子さんたちも在宅勤務の方々も体がなまってしまいますよね。屋外であっても、社会的距離をとって、のびのび体を動かしましょう。
当事務所も出勤者7割減の努力をすることとし、秘書は火金のみ出勤、それ以外は転送電話で受電後、弁護士に伝えることにしております。弁護士自身は、出勤日を固定化はできませんが、極力在宅で仕事をしています。在宅の日は、1日に1回は外に出て、1時間早歩きをし、途中で目にとまったものをスマホで撮影して気分転換を図っています。住んでいるところが都会ではないので、外出中に3密が生じることはありません。ということで、このポイントもクリア。

4 「待てる買い物は通販で」
通販はよく利用しています。初めはちゃんとした商品が届くかしらとか、支払いのことでトラブルはないかしらなどと心配しました。しかし、そのお店に対する評価を参考にしたり、通販だけでなく実際の店舗もやっているようなところか調べたりして、利用しています。一番安くても、評判が低かったりするのは避けています。いまのところトラブル経験はありません。あ、一度、文庫本でシリーズ物の中古品5冊セットを購入したところ、1冊だけ別のシリーズ物が間違って入っていたことがありました。もともとそちらも買うつもりだったので、別のシリーズはセットではなく1冊ずつ購入して、結果的に無駄はなかったので、まあまあよしとしました。(実を申せばこの本は「孤高のメス」です。映画で虜になり、映画は数回鑑賞しました。いつも泣けるシーンがあります!そのシーンは小説にはありません。)
実際の店舗に行って買い物すると、道すがら会う人、お店の中ですれ違う人、レジの店員さん、帰り道で会う人など、多くの人と接触の機会を作ることになりますが、通販なら、配達員さん一人との接触だけですみますね。
通販利用で感染リスクを減らします。よって、クリア。

 「飲み会はオンラインで」
これは最近話題になっていますね。予定していたリアル飲み会は全部中止にしました。オンラインでやってみたいです。Zoomで招待できるようになることが課題ですね。で、クリア。

本日の10ポイントの検討はこのくらいにしましょう。

日本では、政府が新型コロナウイルス感染予防のために国民の行動や営業に対して強制的に制限する法的根拠が(ごく限られたことを除き)ありません。政府は自粛を要請することしかできないわけです。それは、日本国憲法が基本的人権を保障していて、合理的な理由に基づく法的根拠がなければ制限できないからです。

そこで、専門家の意見として、新型コロナウイルス感染拡大を防止し、国民の命を守るためにどうしても人と人との接触の機会を減らすことが必要だというのであれば、基本的人権を保障されている国民一人ひとりの自律的行動として、接触機会を減らすための行動が求められることになるのだと思います。それが果たされず、感染が蔓延、拡大して多くの人が亡くなるような事態になった場合には、罰則で人の行動を制限すべきだという意見が強くなり、せっかく保障されていた基本的人権を大きく制限し、権力者一人に強大な権限を与えるような法律ができてしまう可能性があります。基本的人権の尊重と民主主義を守っていけるのか、今、国民一人ひとりが問われているような気がします。
私一人の行動なんて全体に何の影響も及ぼさない、と多くの人が思ってしまうと大変なことになります。それは選挙に似ていますが、選挙と違うのは、平時に総理大臣がAさんでもBさんでもそんなに大きく生活が変化しないように見えるのが日本の風景である(?)のに対し、新型コロナウイルス感染が拡大するか終息するかは、それこそ、自分を含めて身近な人の命の問題になるところです。岡江久美子さんの訃報は、同世代の女性としてショックでした。
現在では、自分が無症状の感染者である可能性も十分あるという状況です。人に感染させないためにどうしたらよいかを頭において、自分の行動を総点検し、改めていきたいと思っています。
政府が自粛の要請しかできないことと、休業の補償をしないことは、論理的な関係にならないはずです。今回、ふだんあまり着目されない分野の人々の生活への大きな影響が報道されました。その人々のなりわいや生活から支えていかなければ、この感染拡大問題は終息できないことに気づかされました。

石川順子