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「俳句の会」(句遊会)で学んだこと  弁護士 鈴木堯博

「俳句の会」(句遊会)で学んだこと  弁護士 鈴木堯博

 「句遊会」とは、私の母校である高校の同期生有志によるインターネット句会である。その名のとおり、俳句で遊ぶつもりでネット句会を開き、同期生の親睦交流を図ることを目的とするものである。
同期生の中に俳句の著書を出版している俳人がいたので、句遊会の「選者」になってもらった。そして、私がまとめ役の「幹事」を引き受けた。
句遊会は二〇〇九年六月に発足した。当時の会員は二四名だった。
会員の大部分の者にとって、俳句は初めて「詠む」ものであった。
選者が二カ月に一回宛、「季語」である「兼題」を出し、会員はその兼題を詠み込んだ俳句を五句作って、ネットで幹事宛に「投句」を送付する。
幹事は、会員全員の「投句」を「投句一覧表」として作成し、ネットで会員全員に送付する。
そして、会員は「投句一覧表」の中から特選句一句と佳作句九句を選び、併せて一〇句を選句してコメントを付して、幹事に送付する。
幹事は、得点数の多い順に並べた「選句結果一覧表」を作成して、全員にネットで送付する。
これがワンサイクルとなり、繰り返し継続することになる。
このようにして、俳句についての遊び心を育みながら、年に六回ずつネット句会が行われてきた。
しかし、発足当時から一七年間も続いた句遊会も、会員の高齢化に伴って会員数が次第に減少し、ついに一〇名の大台を切るようになったので、二〇二六年三月に、全員一致で句遊会を解散するに至った。

句遊会から私が学んだことは、俳句の基本である。
五・七・五という日本語としてのリズム感と季語の持つ季節感に、俳句の持つ特徴を感じた。
その点で次の芭蕉の俳句が、自分でなんとか俳句をひねり出す際の原点となった。

 閑さや 岩にしみいる 蝉の声
古池や 蛙飛び込む 水の音
名月や 池をめぐりて 夜もすがら

 私が句遊会に投句した句のうち一〇句を以下に掲げる。

1 天空に つがひの蜻蛉 動かざる
2 二片の 紅葉の浮きし 露天風呂
3 冴えかえる 富士と真向かふ 高尾山
4 花筏 風と戯れ 流れけり
5 またひとり 友の訃報や 木の実落つ
6 ふるさとを 思ひて眺む 雲の峰
7 仲秋や 久々の友 老いにけり
8 沙ゆる夜 我が来し方を 振り返る
9 原爆忌 命の重さ 語り継ぐ
⒑ 北風や 瓦礫の残る 能登の街

 句遊会は解散した。
しかし、自分で俳句を詠んで楽しみたいという思いは今もある。
句遊会で学んだことは、俳句の奥の深さであった。

以上